~タイトル初制覇!!~2016 F.B.I フローターマスターズ クラシック in 河口湖

しとけん

2016年11月23日 21:21

F.B.Iでは年6戦の試合の後,各戦の優勝者,前年度のフローターマスター/クラシック優勝者及び今年度の年間ランキングから上記有資格者を除いた上位5名で行われる「フローターマスターズクラシック」というシーズン最後のイベントがあります。

フローターマスターズクラシックは,「数名の勝者の中から、1名の真の勝者を決定する」いう趣旨に基づき開催するもので,この試合に限っては優勝以外意味がない!ということで出場者のほとんどが撃沈覚悟で1発大物を狙って試合に臨むという年6戦のトーナメントとはまた趣が異なる独特の試合でもあります。

クラシックの舞台となる開催地は,その年のマスター(AOY)が決めることとなっており,色々悩んだ末!?
関東屈指のビッグバスレイクである河口湖で開催されることが決定されました!

河口湖は,本州の中部,富士山の近くに存在する,富士五湖の1つに数えられる相模川水系の湖で,富士箱根伊豆国立公園に指定されている。
富士五湖の中で最も長い湖岸線を持ち,最も低い標高地点にある。面積は富士五湖では2番目の大きさで,最大水深は精進湖とほぼ同じで 14.6m の深さ。
湖の中央に鵜の島(鸕鷀島)と呼ばれる小さな島があり,また,産屋ヶ崎は富士山展望の好適地とされているほか,乳ヶ崎,小曲岬(子轉ヶ崎),長崎(胞ヶ崎)などの景勝も存在し,「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一部として世界文化遺産に登録されている。(Wikipediaより)

関東屈指のビッグバスレイクと言えば聞こえはいいですが,この湖は平成19年からワームの使用が禁止となり,フィッシングプレッシャーも相まって,バスを釣るにはかなりの戦略性が求められるようになりました。
特にネイティブと言われる50cm,60cm級のバスを釣るのはかなり困難なため,初心者でもイージーに釣れるよう,定期的に放流を行なっていることと,ワーム並みの釣果が期待できる生分解性のポークワームなるものが誕生しました。
結果,JBのホームページなどでも確認できるとおり,近年河口湖で開催されるトーナメントでは,このポークを使用したダウンショットやパンチ系の釣りがメインとなってしまっているのが現状の様ですが,F.B.Iでは11月中旬というただでさえ厳しい時期に無謀にもこの市販のポークワームの使用を禁止にするという自虐的レギュレーションでの開催となりました(笑)

大会2週前となる10/29・30の土日に河口湖を訪れ,人生初となる河口湖プラを敢行しました。


まずはめぼしいシャローワンドをジョイクロ又はガンタレルで見えバスチェックをするも濁り&曇り&風で撃沈・・・,すかさず岬周りのブレイクのチェックにシフトし,リジンキーバーン,ノッキンジョーの鉄板系,ウィードフラットでは,ザッカーやソウルシャッドのミノー系,ウィードのアウトサイドではギルクラ又は3/4ozのスーパーイラプション又はD-SPOONなど強気の攻め系で一通りやってみるも,手にしたのはニゴイのスレ掛かり1本のみ。。。
ボートも要所要所にまんべんなく散らばっており,さらに放流エリアでは数メール間隔でバスボートが横一列に並んで陣取り,ここは管釣り場か!?と見間違うような光景に驚きながらこれは本当に厳しいという感触だけ得てプラ終了・・・。

このプラ2日間は,残念ながら天気が悪いうえに今年一番の冷え込みという最悪の状況の中,ネットで手に入れた古いマップを見ながら鵜ノ島からほぼ西側全域をぐるっと半時計回りでチェックし,外観と魚探で気になったところをチェックしていった結果,最も気になったのは,富士ビューホテル前のワンド!
このワンドは全体的に浅いですが,河口湖特有の西風によって湖全体が荒れてもほとんど影響を受けない地形になっており,直感的に「ここはネイティブが取れる場所だ!」
と感じたので,プラに付き合ってくれたNewパンサーS氏にお願いして,一緒にこのエリアでオサーンとは別の釣り方でいろいろチェックをしてもらいました。
が,急激な冷え込みのせいか残念ながら2人ともバスからの反応を得ることはできませんでした。
が,S氏には「たぶんここがオサーンの本番勝負エリアになる!」旨の予告だけしておきました。。。




それから2週間。。。
自宅で庭掃除の作業中にプチぎっくり腰になったようで,かがむことができない・・・。
クラシック翌日から面倒な仕事の対応が入ることとなり,その準備で職場2連泊・・・。
クラシック当日は,青木大介なども参加する湖波ボートの「湖波カップ」が開催・・・。
というネガティブな出来事ばかりが発生しましたが,悲観的楽観主義のオサーンの頭の中はいかにして河口湖のネイティブを獲ったろか!という無謀な考えで一杯になっておりました(笑)
そこで漠然とではありますが,当日テンパらないよう,キーワードをノートにメモっておくも,ノートを自宅に置き忘れて河口湖に旅立ちました・・・

クラシック前日の土曜日。。。
金曜日に1時間だけ仮眠をして,下道を延々5時間かけて朝6時に到着!
とりあえず現地に着いたら仮眠しよう・・・とへろへろになりながらたどり着くと,既に横綱陣3名が準備をしていたので,その輪の中に入れてもらってあれこれしゃべっているうちにテンションMaxとなって,「仮眠はなし!」に方針変換!(笑)

本番は禁止となるものの,ポークワームを購入された横綱2人からお裾分けをいただき,いざ湖上へ!

今日は漁協が放流が行なう予定になっており,まずは放流バスでもいいので,河口湖バスの顔を拝むことと,富士ビューホテル前のワンドの再チェックともう一カ所気になっている鵜の島周りのチェックを行なうこと,メインルアーと考えている鉄板系とスプーン系でバスから反応が得られるかどうかで,次の一手を考える!
といった感じであれやこれやと前日プラでやることは目白押しです!

で,睡魔と戦いながら15時半ごろまでプラをした結果,鵜の島の浅い岩礁地帯から8mぐらいに落ちていくブレイク付近でベイトの反応があったところに,ポークワームのダウンショットでのミドストで2バイト。(やっぱりポークワーム強し!!(笑))
1バイトは前アタリの後,完全に喰いこんでくれたので,そこからファイトが始まりましたが,いっきにドラグを出すするどい突っ込み後,フックオフしてしまいました。。。
かなりのサイズが喰ってきた感触を得て,明日の有力場所となるであろうブレイク周辺を念入りに魚探掛けし,その後,近くの岩盤岬ではベイトが豊富にいることを確認,最後に富士ビューホテル前のワンド先端の岬ではついにサイトで50cmクラスのバスを発見!
が,こっちの気配を悟られたとたんにピューっといなくなりその後は全く見つけることができずにプラを終了。。。


2週間前と違ってとってもいい天気!!でもバス釣れないっ!!


で,明日本番のプランは,
①スタート地点前の小海公園前が放流エリアとなったので,朝一はここで3本のキーパーを揃える!ルアーはザッカーでのジャーク又はD-ビルシャッドSRの高速引き又はスーパーイラプション1/4ozの表層直下引きで!
②釣れても釣れなくても1時間程で鵜の島周りに移動し,魚探の反応を見ながら,キーバーンとリジンのローテをメインに,D-SPOONのリフト&フォール,スーパーイラプション3/4ozのボトム付近スローロールで!なんとかネイティブを1本!
③天気としては晴れるけど,西風が強くなる予報なので,気温が上がる&風が強くなるタイミングで富士ビューホテル前のワンドに移動し,シャローをチビタレル又はザッカーで,ウィード周りはリジンやキーバーンなどの鉄板系の1/4oz~1/2ozのリフト&フォールで!
④①~③で釣れていなかったら,後は当日の状況を見ながら柔軟に釣っていこうというシンプルプランにし,他に押さえとしてラバジ,スモラバ,ディープクランク,サスペンドミノーなどを準備して後は夜の宴会に向けて自炊に取りかかりました!

夜は久しぶりに大御所メンバーの方々とゆっくり話ができ,F.B.Iの過去の強者達の武勇伝を聞いて,やっぱり勝負に賭ける思いというか,勝ちへのこだわりに関心し,オイラもただ一生懸命やるだけでなくて,ある程度「勝つこと」にストイックにならないとなぁー。。。とかなんとか考えながら1週間のハードワークの疲れもあって22時頃就寝。。。

ふと明け方近く,トイレのために起きて,スマホをチェックすると親友の野人A氏から「最後,真っ白なるまでやり抜いてこい!」とのラインメッセージが!
なんか,スーッと心に浸みて,そうだな・・・やってやろう・・・と。
で,ついでにF.B.Iのブログでトトカルチョの状況を見ると少ないながらもオサーンに賭けてくれている仲間もいるということを改めて認識し,この時はドッカーン!というテンションでなく,何か淡々と「よしっ!ネイティブを獲りに行こう!そしてクラシックを獲ろう!」と心の底からじわじわとわき上がってくる闘志みたいなものを自分自身で感じていました。

そしていよいよクラシックスタート!

当然セオリーどおり,1人を除く全選手がまずは放流エリアとなった小海公園前を目指し,もちろんオサーンも空いてるはずれにひょっこりと!!(笑)
まだ霧が濃い状況ですが,陸っぱり,ボートでひしめきあっています。
オサーンは前日プランどおり,ザッカーとスーパーイラプション1/4で10分程反応を見るも,「違う!」と判断し,いち早く集団を抜け出して,富士ビューホテル前のワンドに移動しました。


スタート地点の目の前が放流ポイントならそりゃ行くでしょ!?


ワンド奥にはただ独り小海公園前を選択しなかったノンオールのA氏が攻めていたので,オサーンはワンド入り口の岬の先端周りをザッカーとキーバーンでチェックします。
ときどき沖目の水面には小魚の群れがピチャピチャやっているのも確認でき,やはりこの岬から奥のワンドにかけてタイミングがあえばいけるんじゃないか!?と改めて確認し,後で入りなおすこととして,3日のプラで唯一バスの反応を得た鵜の島周りに移動しました。
まだ時間も早いせいか,ボートも1艇しかおらず,丁寧に魚探の反応を確認しながらひたすらキーバーン,スーパーイラプション3/4oz,D-SPOONをローテしながらバスの反応を期待しますが,昨日見つけたような大量のベイトの反応が無く,そうは甘くないようです。
しばらくすると他のメンバーも近くの岩盤岬や同じ鵜の島周りに移動してきました。
2時間半近く丁寧に攻めるも反応が無いのと,だんだん西風が強まってきたので,第3本命だった近くの岩盤岬を軽くチェックしたのち,再び富士ビューホテル前のワンドへ移動してきました。


鵜の島周りから見えた富士山!これを見てたら試合なんてもうよくねっ!?って気分になってしまいそうになる。。。



他のメンバーかボートが入っているだろうと思っていましたが,なんと誰もいません!
そこで,昨日バスを目撃した岬周りのシャローをまずチェックしつつ,風に流されながらワンド奥に進んでいき,岸から10m近くまで迫ったときにピーンと来てしまいました!

時刻は11時過ぎで、だんだん水温が上がってきているところ・・・。
本流からの湖流がいい感じでこのワンド奥に入っている・・・。
本湖は強風が吹き荒れているのにこの辺りだけ風は全く当たっていない・・・。
山影と日が当たっている境がちょうど岸から最初のブレイクあたりになっていて,ブレイク始めのショルダーあたりで魚もちょうど心地よく日向ぼっこしてるのでは・・・。
そのブレイク周辺で鉄板系に引っかかってくるのは,まだ青々とした元気のいいエビモ・・・?
(カナダモばかりだと思っていたら,こういうウィードも生えているんだ!?ということにこのとき初めて気づきました)
エビモに沿ってバスは中層に浮いているのでは?
そうだとして、口使わせるとしたら・・?
上から落として、ボトムに追わせてパクっと・・・?
ラバジ・・・???

キャリラバだっ!!


プラでは一投もしていなかったし,霞ヶ浦育ちのオサーンにとって,1/2ozのガード無しラバージグでバスを手にしたことなど無かったものの,底が見えているところから見えなくなる辺りにラバジを投げて,そこからブレイク&エビモに沿ってリフト&フォールで誘ったらもしかして!?的なイメージが“バンッ”と頭に浮かんだので,キャリラバを取り出し,D-SPOONが結んであったエクスプライド173XHに結んで,キャストすることたぶん2,3投目・・・。

トンッ!トンッ!と跳ね上げた後,テンションフリーでフォールさせ,一瞬の間を置いた後,次のリフトに入った途端に“ゴゴンッ”と生命感が伝わり,反射的に仰け反っておりました!
一瞬ただ重いだけだったので,エビモを根本から引っかけただけか・・・と思った刹那,強烈にボトムに向かって生命が動いている反応が伝わり,そこからは頭真っ白・・・。
少しだけ冷静な部分の自分が,「おいおい!ずいぶん強引なやりとりだな!」と突っ込みを入れていますが,一方で「捲かれたら終わり!ラインはPE2号+フロロ18lb.だし,タックルはエクスプライド173XH&16スコーピオンXG!いっきにパワー勝負じゃぁー!!」
あとは夢中で,ネットを伸ばし無事ランディングできた魚は痩せてはいるものの,異様に口のデカイ50cm近いまぎれもないネイティブ!
ライブウェルに魚を収め,水を汲み終わりふーっと,息を吐くと,全身が震えていました。
この感動があるからトーナメントはやめられません!!

なんかここだけトロンとしたぽかぽか感がありました。。。



こいつが奇跡を起こしてくれました!ラバーはかなりカットして自分なりにアレンジしています!

14:30 試合終了。
今回バスをキャッチキャッチできたのはオサーンを含め4名で,2本が2名,1本が2名とリミットメイク達成者は無し!という本当に厳しい状況でした。。。
結果,オサーンだけネイティブをキャッチできたおかげで念願の初タイトルを獲ることができました!


リリース前に撮ってもらった貴重な一枚!49cm、1500gちょいでした!!

今回の結果について,一緒に戦った横綱陣からは,「がんばったもんね!」「努力は報われるだね!」との言葉をいただきました。
自分的には好きなことを一生懸命やっているだけなので,努力しているという認識はあまり無かったんですが,帰りの車の中で思ったのは,

・ 平日は片道2時間の通勤にもめげず,月に3,4回はある職場泊にもめげず,不器用なりに前向きに仕事に取組んでいる
・ 1ヶ月に1~2回は家庭で自分がやるべき庭掃除や家のメンテなど朝から晩までヘロヘロになるまでやっている
・ 釣りに行ける時間が取れれば,雨だろうが風だろうが朝から晩まで必死に魚を追いかけ,常にその日のテーマを自分で設定してレベルアップを心がけている

なんてことやっているおっさんなんてそうはいないよな!(笑)
と一人納得してしまいました!(笑)

 いざ湖に浮けば常にデカイ魚を獲ってくる代表F氏やKING H氏,Three Times Champion K氏,同い年だけど明らかに才能むんむんを醸し出しているK氏,“東北の番長”“甲斐の虎”といったカリスマ制たっぷりのY氏などF.B.Iの花形選手のような派手な釣果は無理でも,コツコツ努力を重ねて1匹ずつ丁寧にキャッチしていく,それがオサーンの釣りスタイルなのかもしれません。
 もちろん本当は派手好き!?(笑)なので,今の自分に留まるつもりなどさらさら無く,来シーズンは次なる自分へのチャレンジにまた努力したいと思います!

応援してくれた仲間に,協力してくれた家族に改めて感謝です!

さぁ,週末も練習だ!(笑)





【今回のタックル陣】
①エクスプライド173XH & 16‘スコーピオン71XG LEFT & POWERPRO 2号+フロロ18lb. & D-SPOON,スーパーイラプション3/4oz
ゾディアス166M & レボ ディーズ6L & POWERPRO 1.5号+フロロ12b. & スーパーイラプション3/8oz(ジャッカル),ギルクラ(ジャッカル),チャブルMR(ジャッカル)
エクスプライド163ML-BFS & 09‘アルデバランMG HG LEFT+夢屋BFSスプール & POWERPRO 1.0号+フロロ8lb. & キーバーン,リジン,ノッキンジョー 各1/4~1/2oz(ジャッカル)、D-BILLシャッド(ジャッカル))
エクスプライド2610L & コンプレックスHG & POWERPRO 0.8号+フロロ6lb. & ザッカー(HMKL)、ソウルシャッド58SP(ジャッカル))
ゾディアス264UL-S & コンプレックスHG & POWERPRO 0.6号+フロロ3lb. & 管釣り用の毛針&
※ ⑤は本戦では使用せず。



あなたにおススメの記事
関連記事